予防救急


予防救急とは…?


救急車で搬送されるケガや病気の中には、少しの注意や事前の対策で防ぐことができるものがあります。

このように、ほんの少しの注意や心がけで事故などを未然に防ぐ取り組みを「予防救急」といいます。

予防救急には、次のような効果が期待されます。

  • ケガや病気を未然に防ぐことができる。
  • ケガをしたり病気になってしまっても、重症化せずに済む。
  • 救急車を呼ぶ必要性が低くなるため、本当に必要な人が困ることのない「救急車の適正利用」につながる。

予防救急を実践して、自分自身や身近な大切な人を守りましょう。

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  ➡乳幼児・小児

  ➡高齢者

  ➡熱中症

  ➡ヒートショック


乳幼児・小児】

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幼児期から小学生にかけて、子どもの死亡原因の第1位は「不慮の事故」です。

日常的な心がけや対策が十分かどうか、もう一度見直してみましょう。

起きやすい事故 予防のポイント
転落・転倒 ●ベランダや階段などからの転落 箱、家具など踏み台になるようなものをベランダや窓際に置かない
やけど●炊飯器や加湿器の蒸気にさわる
●アイロン、ストーブにさわる
●ポット、鍋をひっくり返す
ストーブ、アイロン、ポット、鍋などやけどの原因となるものに子どもがふれないようにする/ストーブなどには安全柵をつける
溺れる
●浴槽に落ちる、水遊び わずかな水でも残し湯はしない/お風呂場に外鍵をかける/水遊び時はライフジャケットをつける・目を離さない
誤飲・中毒・窒息 ●医薬品、化粧品、洗剤、コイン、豆などを誤って飲む 危険なものは子どもの目にふれない・手の届かない場所にかたづける/ピーナッツなど乾いた豆類をたべさせない
交通事故 ●道路への飛び出し 手をつないで歩く/三輪車に乗る・自転車に乗せる時はヘルメットをつける

高齢者】

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加齢により成人と比べ、様々な身体機能が衰えています。

転倒・転落では骨折しやすく、急激な血圧の上昇により脳や心臓の病気を引き起こしたりします。

家族などの周囲がサポートして、事故を未然に防ぎましょう。

特に認知症などの症状がある高齢者は、注意が必要です。

起きやすい事故 予防のポイント
転落・転倒 ●階段などから転落する
●段差につまづき転倒する
階段付近は明るくし、滑り止めや手すりをつける/踏み台を置くなど、できるだけ段差を少なくする
ヒートショック・溺水 ●急激な温度変化により血圧が大きく変動し、脳卒中や心不全を引き起こす 脱衣所だけではなく浴室も暖めておく/家族に声をかけてから入浴する/入浴の前後には水分を補給する/手すりをつける
誤飲・誤嚥・窒息 ●おもちや大きな肉などを飲み込めずのどに詰まる
●薬を間違えたり、錠剤の包装ごと飲む
おもちなどの詰まりやすいものはできるだけ小さく切り、よく噛んでゆっくり食べる/薬を種類ごとに管理する/錠剤の包装を1つずつ切り離さない
交通事故●歩行中の油断や不注意
●アクセルとブレーキを踏み間違える
交通ルールを守る/夜間は明るい色の服装を着る・反射材をつける/運転免許を自主返納する

熱中症】

大量の汗をかくことによって体内の水分や塩分のバランスが崩れ、体温が上昇して重要な臓器が高温にさらされたりすることにより発症する障害の総称です。

炎天下で無理に運動したときだけでなく、特に乳児やお年寄りは冷房のない熱い室内や車の中に長時間いるだけでも生じます。

頭痛やめまい、けいれんなどの症状が起こり、重症化すると死に至ることもある病態です。

予防法を知って、それを実施することで防ぐことができます。


熱中症を引き起こす要因

「環境」と「からだ」と「行動」の3つの要素が重なり合ったとき、熱中症が発生しやすくなります。

出典:環境省「熱中症環境保健マニュアル2018」p.3

熱中症になってしまったら…


出典:環境省「熱中症環境保健マニュアル2018」p.24

予防のポイント

  • 暑さを避けましょう
  • こまめに水分補給をしましょう
  • 急に暑くなる日に注意しましょう
  • 暑さに備えた体づくりをしましょう
  • 各人の体力や体調を考慮しましょう
  • 集団活動の場ではお互いに注意しましょう
  • 高齢者、子供、障害者の方々は熱中症になりやすいので注意しましょう

新型コロナウイルス感染予防のためマスクをつけることが私たちの生活の基本となりました。その一方で、マスクをつけると皮膚からの熱が逃げにくくなったり、気付かないうちに脱水になるなど、熱中症のリスクが高まります。

コロナ予防のためにはマスクの着用が基本になりますが、ウイルス感染対策をとったうえでマスクを外し、熱中症を防ぐことも合わせて必要になります。

リーフレットのダウンロードはこちら

ヒートショック】

家の中の急激な温度差により血圧が大きく変動することで心筋梗塞や脳梗塞などの重大な健康被害をもたらします。

特に高齢の人や、持病に高血圧、糖尿病などがある方はヒートショックのリスクが高まるといわれています。近年、ヒートショックによる浴室での溺水も増加傾向です 。

生活環境を改善し、ヒートショックを未然に防ぎましょう。


入浴時に発症しやすい

特にヒートショックは入浴時に発症することが多いと分かっています。冷気に包まれた脱衣所や浴室から、熱いお湯に浸かることで、ヒートショックが起こるのです。

11月~3月の冬期シーズンは、寒暖差が大きいため注意しなければいけません。


予防のポイント

  • 入浴前に家族に一声かける
  • 暖房器具やシャワーなどで、脱衣所と浴室を暖めておく
  • 入浴の際はかけ湯などで徐々に身体を暖める
  • 浴槽からゆっくり立ち上がる
  • 入浴の前後には水分補給をする
  • 食後、飲酒後、服薬後の入浴を避ける
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